2011年5月16日月曜日

沢部、交流山行スキーツアーの巻(2002年1月19日)

沢部、交流山行スキーツアーの巻
2002119日 白山瀬女スキー場
    20日 白山中宮温泉スキー場
重栖、山鹿、山路、宮田、寺下、東、矢田、上野(純)、宮村、
加藤、瀧谷、南本、川瀬、岡、鳥居、浅井、大橋、菰池(記)

沢部といえば、腰まで水に浸かったり、滝の水しぶきを浴びたりと、やたら水にまつわる山行が多いのですが、今回は凍った水、「雪」のスキー山行でした。そして沢部といえば米や麦の水、「酒」。今回も、もれなく、楽しい宴会付きの民宿泊でした。
朝の4時に田井ノ瀬集合で、矢田さん運転のバスでレッツ・ゴー。目的地は石川県の白山瀬女スキー場と白山中宮温泉スキー場です。いい天気で順調で、9時半ごろにはスキー場の近くの峠に到達しました。
ところが、早朝の峠は、凍てついていて、目の前でノーマルタイヤの車がくるっと回転するような状態でした。さっそく装備係(=チェーン装着係のことらしい)の山路さん、加藤さん、浅井さんの3人が中心になって、バスの後輪のダブルチェーンの装着にチャレンジ。誰も、そんな大きなタイヤに装着したことがなくて、四苦八苦。時間がないので、ダブルは諦めて、シングルチェーンを一個づつタイヤに巻いて、峠を切り抜けました。一時間はロスしました。
その日、瀬女スキー場は快晴で、土曜ということもあって、関西からの客がたくさん訪れていました。そして、その6~7割が、スノーボード。瀬女スキー場は初心者コースが少なく、初級中級コースも、幅が狭くてコースの端が切り立っていることもあって、馴れない人には難しいスキー場のようでした。それが、あとでふりかえると、スキーとボードとの、衝突の原因の一つだったと思えます。
当初の計画では、3班に分ける予定でしたが、南本さんを中心とする初心者、初級者の班と、重栖さんを中心とする中上級者の班とに、分かれることになりました。重栖グループの9人は、一気にゴンドラとリフトで上までいって、ボーゲン、シュテムの練習となりました。1本のコースを20~30mくらいずつ区切りながら、重栖さんを先頭に、全員並んで滑っていきました。信州穂高での自由滑走に慣れている私は、人が多いのと雪質が悪いのに泣かされました。
最初の20mで、上の方から私の足元にむかって、加速しながら突っ込んでくるスノーボードがあり、気がつかなかった私は、倒されてしまいました。20歳くらいの小柄な女性で、「ごめんなさい、だいじょうぶですか」と丁寧に謝ってくるので、こちらも「だいじょうぶです」といいながらたちあがると、また滑っていってしまいました。足に軽い打ち身が出来た程度だったので、そのまま滑りましたが、そのあとはスノーボードが恐ろしくて、きょろきょろ上を見ながらの滑走となりました。私だけでなく、思いはみんな同じで、スノーボードの一群が通り過ぎてから、見計らって滑る人が多かったです。滑りだして10分頃、300m下った斜面の途中にみんなで立っていると、またもやスノーボードの女性が突っ込んできました。今度の被害者は沢部部長の大橋。左肩付け根にあたって、180cm80kgもある巨体が、3mもふっとばされたのです。もうすこしで、首を負傷するところでした。あわや惨事になるところでしたが、危機一髪助かりました。
こうして午前中は、高速道路を横切る自転車の気分で、重栖先生のスキー講習を受講しました。寺下さんと東さんは、すぐにパラレルの練習に入り、浅井さん山路さんはシュテムの練習に熱心でした。皆さん、みるみる上達していくのに対し、初級者グループの私は、斜面と人と雪質に泣かされ、ボーゲンが精一杯でした。我々負傷者2名は大事を取って、午後は食堂横の休憩室で、休養を取っていました。午後の講習はなく自由だったそうです。せっかくのスキーで滑らないのは残念でしたが、のんびりと過ごすのも、素敵な休日でした。
その日の夜は、温泉に入ったあと、かに鍋を囲んで宴会。炭火で焼いた鮎やしし肉なども、たいへんおいしく、すっかりお酒が進みました。そして、部屋に帰ってからも酒盛りは続くのでした。
翌日20日は、中宮温泉スキー場に移動しました。ここは、温泉と名がつくだけで、実際には、ごく普通の銭湯あるのみ。瀬女のスキー場が半額セールをしていたお陰か、こちらは比較的人が少なく、滑りやすそうでした。「滑りやすかった」と言えないのは、またまた大事を取ってスキーを諦めたからで、回りの人たちがとても楽しそうに滑っている中、白山を見るために普通の格好でリフトに乗って、山頂まで行ってみました。谷向こうの白山は、快晴ではっきり見えて美しく、写真日和でした。ただ、逆光だったので、記念写真を撮るには、少しこつが必要だったようです。リフトを乗りながら下っていくのにも、こつと勇気が必要でした。乗り降りするときは、いつもの手前の乗り場でなく、リフトを避けながら横切って逆から乗らねばなりません。スキーヤーの好奇な目の中、心臓を鍛えて風景に見とれていました。面白い体験でした。
瀬女も中宮も、どちらも施設が新しく、信州よりも近くて安くて、おしゃれに感じました。ただ、ちょうど晴天が続き、みるみる雪が解けていく最中で、アイスバーンが多く、それが少し残念でした。これが積もったばかりならば、どんなにか快適だったことでしょう。来年もこんなスキーツアーがあればいいのにと思います。もし、実現できたら、興味のある方、参加してみませんか?重栖さん、来年もまた、どうぞよろしく!!


この文章は2002年和歌山県勤労者山岳連盟「紀峰山の会」に掲載されたものの転載です。

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